カオスなjazz nightな夜
2016年Fuji Rockにても演奏されるスゴい、泉邦弘ワールドへ浸ってきました。
2016年5月26日に、とても素晴らしい世界観のライブを魅せてくれた泉邦弘さんのツアーライブ in 有田。
ライブが始まり泉さんの話から始まり、演奏する前の一言がとても印象的だった。
「 最初の曲は少し長めなので、映画を見るような感じで聞いてください 」と言われ演奏が始まった。立ち見していたお客さんらもソファーやロッキングチェアー、床に座ったりとリラックスしながらライブを聞きはじめる。
尺八の心地いい重さの音とアフリカで使われる楽器のトロピカルな音色がいい感じに混ざり、どこか不思議な世界にいるような感覚に。
数えきれないくらいの楽器(楽器と呼べるのか分からないものまで)が泉さんの演奏をよりカオスに演出していく。自分で作られる楽器もあり、それを体全部で表現されていた。口も鼻も手も、そして両足も。そして顔の表情さえ音楽の一部に。こんな表現方法があるのか!と正直びっくりしながら、とてもインスパイア―される感覚になった。そんな事を感じながら泉さんから出る音達は次々に表情を変えていく。
ライブを体験した人には分かるであろう、このブタちゃん。笑 この子も演奏楽器の一部なのだ。そして凄い音がする鶏のおもちゃを約20体程リュックサックに詰められ、それを泉さんが胸で押して音となる。不変的でその時を楽しむような、そんな世界だった。
会場では、前回の記事で取り上げさせてもらった『うちのふうど』さんの手作りパンが仕事終わりにライブを見に来て頂いた皆さんのお腹を満たしてくれる。
2部による演奏も最後を迎えアンコールには、あるお客さんのために今は亡きPrince(プリンス)の曲と泉さんのオリジナルを交えた演奏で、大拍手により終えた。ライブ後のまったりとした時間に泉さんと話す機会を頂いた。泉さんの住まいは、山梨県では農業をされ、もうすぐで2児の父になる泉さんのお話は自由かつ男らしさや音楽家らしいけど、ちゃんと人間。笑 「地元で演奏の練習をする時には苦情が来ないように山で弾くんだけど、練習場に行くと自然にいる虫達が集まってきてるんだよね。そのむし達も僕にとったら満足させたいお客さんだからね。日に日にむし達が増えていくんだよ。笑 むしでも聞いてくれるのは嬉しいからね。笑」 面白い人だな~なんて思いながら話を聞いていると、自前の楽器を私達にも一緒に演奏してみる?と渡してくれ急遽、コートジボワールの楽器カリンバ演奏大会に。笑 「上の子供が赤ちゃんの時はおんぶして、どこに行くにもこのカリンバを鳴らしながら歩いてたね~。」と泉さん。そんなほっこりとした話を聞きながら、カリンバを初めて触る私達も楽しくなってきていた。場がお開きになるまで、泉さんの気さくで面白い話が飛び交かった。車一つで沢山の楽器を乗せ全国で演奏して周る泉さんは、なんと!日本最大級の野外ロック・フェスティバル”FUJI ROCK FESTIVAL 2016″に出演が決定したそうだ。あのフジロックの環境で泉さんのライブも確実にカオスになるだろうなと妄想しながら佐賀県有田で演奏して下さったことが心から嬉しく感謝するばかり。また有田で演奏して頂ける日も遠くはないのかもしれない。
Special thanks to Kunihiro Izumi for the groovy night.
Thanks to you all who came out!
●泉邦弘 profile●
1967年7月13日東京生まれ。茨城育ち。現在山梨に住む。早稲田大学在学中モダンジャズ研究会でアルトサックスを始める。尺八は半年間、横山勝也氏の手ほどきを受ける。大学時代より音楽活動を始め、20代半ばより「渋さ知らズ」に参加。渋さ知らズでは世界中で演奏。イギリスのグラストンベリー・フェスやドイツのメールス・フェス、日本のフジロック・フェスなど、多くの野外フェスに出演。キタカラレコードから多重録音のソロCDを数多く発表。現在、サックス吹きとしては藤井郷子オーケストラに参加。他にさまざまなミュージシャンとセッションを行っている。ソロ活動ではギターや三線の弾き語り、サックス、尺八、カリンバ 、笛、おもちゃ、パーカッションなどさまざまな楽器を駆使して独自の世界を創っている。
Audio / Video https://www.youtube.com/watch?v=2wvFxm-9eCc